銀魂 攘夷

□銀時
3ページ/3ページ

ゆきが照れて言ったせいだ。
落ち着いて寝転がるのは居心地が悪い。

んじゃそれで、と言って、ゆきを肩に担いで立ち上がる。



「跳ぶぞ、暴れんなよ」



屋根から飛び降り、着地。ゆきが小さく悲鳴をあげた。少し声を上げたぐらいだが、澄んだ静かな夜には充分に響く。

すると室内からドタドタと騒がしく足音がし、戸が乱暴に開かれた。



「ゆき、どうかしたがか!あり...なんじゃ銀時も一緒か」

「つーか銀時てめ何してやがる」

「は?」



ゆきを肩から降ろせば、高杉がすぐにその手をとり引き寄せる。



「しらばっくれるな、ナニしようとしてたんじゃないか銀時貴様...」

「あの、みんな、私、銀時と」

「ほれ聞いたかヅラぁ!銀時って!銀時って」

「昼間っからそればっかじゃねーかいい加減にしろよ」

「ゆき、寝るぞ」

「おいヅラ!あいつの方がよっぽど下心ありありじゃねーか寝るってほら肩抱いちゃってるし」

「知らんわ!天誅ぅうう」



唯一の証人が連れて行かれた後、話を聞かない馬鹿2人組に無実の罪をきせられ、散々な夜になったのだった。


次の章へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ