銀魂
□いつもを変えたいときもある
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「セーフ」
私の肩に触れていた手が、山崎さんから沖田さんのものに変わっていた。
沖田さんの顔は煙に包まれたベッドへ向いていて、目線だけ、きょろりと私へ向けられる。
「何あんなヤローにほだされてるんですか」
なんで爆風?みんなは帰ってたのでは。何が何だか分からない。とりあえず、流れに呑まれてしまった私を引き上げてくれたみたいだ。
「せ、セーフ。だったの?」
「間一髪でさァ」
「帰ってたんじゃ、」
「帰ってて欲しかった?」
沖田さんのいじわるな質問に、どう答えていいか分からなくてふるふると首を振った。
「珍しく正しいバズーカの使い方だな」
「ああ、そうだな...っんなわけないでしょうが!ザキの奴生きてるよな?!おいザキ、山崎!」
あんたらウルサイよ!ここ病院んん!って婦長さんもやってきた。
焼けたベッドの中から、アフロになった山崎さんが救出され、手当てが始まる。
様子を見届けたかったけれど、近藤さんに帰るよう促される。
しぶる私は沖田さんに強制連行されて病院を後にしたのだった。