story

□声が聞こえた
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その日の任務にカカシの姿はなかった。


2週間の中期任務の帰りで思わぬ敵に出会い、戦いに勝利はしたもののチャクラ切れで現在入院中らしい。


「ったく、馬鹿よねぇ。カカシ先生。」


今日も里の草むしりに精が出る第七班。


不満そうな顔をしながらナルトとサスケは黙々とゴミ箱に雑草を放っていく。
サクラはこっちの方が平和で良いと呟いた。


「無茶するからいけないのよ。」


さっきからの文句はどうやらチャクラ切れという格好の悪い倒れ方をしたカカシに向けて吐き出されているのだろう。


ナルトは綺麗になっていく地面をしゃがんだまま見つめて、溜息をついた。


「不満漏らしてんじゃねぇよウスラトンカチ。」


「不満なんて別に。」



ただ、と言いかけてナルトは目を伏せた。


『カカシ先生が心配なだけ。』


本当なら今すぐ病院に行って顔が見たい。お疲れ様っていいたい。
でもなんか気まずくって、会うのは怖いってばよ。


開いたままの口を閉じると、何を言えばいいのか本当に分からなくなった。
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