文
□いろは唄☆
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アナタガ望ムノナラバ
犬ノヤウニ従順ニ
紐ニ縄ニ鎖ニ
縛ラレテアゲマセウ
アルイハ子猫ノヤウニ
愛クルシクアナタヲ
指デ足デ唇デ
喜バセテアゲマセウ
例ヘバ椿ノヤウニ
冬ニ咲ケト云フナラ
雪ニ霜ニ身体ヲ
晒シテ生キマショウ
アルイハ気高ヒ薔薇ノ
散リ際ガ見タヒナラ
首ニ髪ニ香リヲ
纏ワセテ逝キマショウ
骨の髄まで染まっても
まだそれだけじゃ 物足りないの
島原。
幹部会と称された宴会が始まった。
局長、副長、各隊隊長、計13名が召集された幹部会は、日頃の労をねぎらって行われた。
当然、幹部筆頭である沖田も強制参加だ。
宴会の席が苦手な沖田は嫌でたまらない。
酒の匂いも花魁達の白粉の匂いも嫌いだ。
つまらない沖田は目の前の鯛のお頭付きを箸で突ついた。
こんなもの、滅多に食べられない。
嬉しいはずの鯛は何故か味を感じる事が出来なかった。