D.gray-man*Novel


□Kiss Me ! !
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夜も深くなってきた頃。先程までクロウリーの歓迎会でどんちゃん騒ぎだった宿の一室は幾分落ち着いていた。しかし。床には空のワインボトルが数本転がっており部屋は酒の匂いで充満している。

先刻。
クロウリーの教団入団の前祝いだと調子に乗ったラビと珍しくそれに便乗したブックマンが遠慮するクロウリーを巻き込んで飲んでいたのだ。アレンはそんな様子には目も呉れず、目の前の料理に黙々と食いついていたが、宿の女将さんに頼んでいたデザートを受け取りに行こうとリナリーに誘われそれについて行こうとした。が、その様子を見たラビは、
「アレンは飯食ってろって!リナリー、オレがついてってやるさ!」
と言ったがしかし。
「ラビはみんなとゆっくり飲んでてください。酔っ払いについてこられるよりずっと良いと思うので。」
と黒い笑みを浮かべたアレンに皮肉を混じえた口調で言われたのだった。

そして今に至る。
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