長編
□入学編
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01
昔から俺は、歌を歌う事が好きで──
音楽好きの妹には「お兄ちゃんの歌、大好き」と言われていた。
だからと言う訳ではないけど、アイドルになりたい。そんな夢を俺はずっと抱いていた。
そうして、月日は流れ
16歳の春。
中学3年になったばかりの妹である春歌が、作曲家になりたいから、早乙女学園に通いたい。と言い出した。
昔から、1度聞いた曲は覚えられたりできる音楽の才能がある奴。
母さんも父さんもばあちゃんも、賛成だった。春歌なら大丈夫だろうと。
──早乙女学園、か。芸能学校で確かアイドルコースもあるんだったよな。
気づけば、俺も受けたい。アイドルの夢叶えたいんだ、と親に言っていた。
そして試験の前日。俺達は兄妹だが家が別々なので「明日は頑張ろう」と電話して、個々で行くことになった。
そして合格発表。俺達は見事合格し、俺はBクラス。春歌はAクラスとなった。「会えるのが楽しみ」だと言い合い、ついに入学式を俺達は迎えるこになった。
春歌とは、今日の行事が全て終わったら会おうと言い、さっそく出来た友達と自分のクラスであるBクラスに向かった。
担任からは、卒業オーディションまでにアイドルコース、作曲家コースでペアを組み、試験で優勝した者達がデビューの権限が与えられる、だった。
出来る事なら、春歌と組みたい。だけど才能の問題がなぁ。と思いながらオリエンテーションは終わった。
ああ、どうしようと春歌は頭をぐるぐる回していた。
今日は待ちに待った入学式。
自分のクラスに来た、ところまでは良いのだがそこで待ち受けて居たのは、自己紹介。
春歌は根っからの引っ込み思案で、
自分の名前とコースを伝えるだけが、この大勢の前で言うことは春歌にとってはかなりレベルが高いものだった。
そのせいか、体は寒く、少し熱っぽい気がする。
気分も悪いしどれだけ緊張してるんだと自分で呆れてしまう。
「じゃあ、次は七海春歌ちゃん!」
担任であり、現役売れっ子アイドルでもある林檎が自分の名前を呼んだ。
突然呼ばれ、自分の番だと咄嗟に理解しハっとして勢いよく立ち上がる。
──はやく名前言わなきゃ。
なんとか口を開き、震え声だが精一杯声を出す。
「な、ななみ、はっる・・」
と言いかけて、体のバランスを失う。
もしかして体調が悪かったのだと僅かな意識で思う。
そして──誰かに抱きしめられた感触がして、
意識は途切れた。
END
あとがきもどき
文章力がまるでありません!
ちなみにオリキャラである春ちゃんの兄の名前は 冬樹 と言います。ST☆RISH結成までから、冬樹がどう関わって行くのか、最後まで見届けてくれると嬉しいです。
読みづらいとは思いますが、最後までお付き合い頂ければ光栄です。