Are・you・opponent?
□屯所日記。〜3日目〜
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「……えっ、と。何故ワタシは呼ばれたんでしょうか?」
そして何故目の前にゴリラ局ちょ…じゃなかった、近藤局長が。
「いやぁーー!京華ちゃんは良い子だよなぁ!と思って。今日は休業だ、ゆっくりすると良い!!」
「は……はぁ」
絶対他に理由がある気がする。
「……まぁ、ぶっちゃけると作者が『ウホッウホウホ、ウホッッ!(仕事する場面嫌い!)』って言ったからなんだけどね」
やっぱり。
「それ思いっきりサボりじゃねぇか!つーか何であまち先生と同じ口調なんだよ!?……あー…けど実際来たばっかだってのに良くやってるからな。何で今この場所に総悟がいねぇのか知ってるか?」
そして鬼の副長こと土方もツッコミ付きで居る。
「いえ、知りません」
「お前が今日は休業だって知ったらアイツ、さっさと仕事終わらせる、って自室にこもりっぱなしなんだよ……京華、総悟に何やったんだ??」
「………サァ、あまり覚えはありませんケド」
昨日の沖田サンの事を二人の前で触れるつもりは無い。
「…アァ、余りにもサボリがヒドイんで脅し的な事はしました」
「……総悟に脅し、って」
やはり新選組の中で沖田サンは、脅しやらは通用しないキャラらしい。
「こうやりましたよっ、と」
仕方無く懐から素早く一枚トランプカードを引き抜き土方の横髪目がけて手首のスナップだけで飛ばす。
いくら土方と言えど本気で飛ばしたらケガもするだろう。折角新選組指折りのイケメンなのに、顔を傷付けるのは勿体無い。
「………今、何かしたか?」
「土方サンの目は節穴なんですカァ?ちゃんと横見て下さいヨォ」
速過ぎたんだろうか。一応手首のスナップだけにしたのに。
ゆっくり横を向いた時の土方の顔は言いようも無い位面白かった。
「……トランプって柱に刺さるもんなんだな」
「…トシ、オレ物凄く嫌なもの見た気がするんだけど」
「安心してくれ近藤さん。トランプが柱に刺さるのはオレも初めて見た。総悟が黙る訳だ」
「いやぁ……京華ちゃんってホント屯所来るまでに名にやって来たの?」
「ソレ、沖田サンにも言われました。えーとですね、一言で言うなら宇宙修行してました」
「…お前、何やってんだよ」
「その反応も沖田サンとソックリです、土方サン」
土方は良く沖田サンとの喧嘩が絶えないが、何と無く似ている所をみるとやはり〔喧嘩する程仲が良い〕と言うのは本当にある事だった様だ。
そう言えばワタシも昔は良く、喧嘩する仲が居たっけ………
「………ッフフ…」
「何だ?京華」
「いえ?少し昔の事を思い出していただけです。そのトランプ取ってくれません?」
「あ?ああ」
「ありがとうございます。ではワタシはそろそろ自室に戻りますね」
「自室でゆっくりするのは良いよなぁ!そうすると良い!!」
「違いますよ近藤局長。沖田サンの為に見たらし団子作るんです」
「「作る…?」」
「ハイ。これでも料理は得意な方で、この前は餅突いてました」
「……ホント何やってんだ…」
一番盛大な溜息を聞いた気がした。