Are・you・opponent?

□ハルリンドウの花の精。
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「「………はっ?」」

こんな所で土方と間抜けな顔をしてしまうとは思わなかった。

「……今、何て言った?」

その間抜けな顔のまま表情を京華に向ける。

「ですから、真選組に働かせてくれませんかァ?と」

「お前がか!?」

「ハイ」

大真面目に言うものだから本気ではあるのだろう。

ちょっと面白くなってきた。

「本気で入る気なんですかィ?」

「勿論、そのつもりですよ?」

「…なら、一本俺と勝負して下せェ」

「…ハァ!?なに言ってんだ総悟ォ!?」

「それなら直ぐに実力が分かるじゃ無いですかィ?ナァ、アンタ」

「…フムフム、本来なら槍を使うんですケド、それはつまり竹刀で、って事ですよネェ?」

「え、槍使ってんのに竹刀は…」

「構いませんよォ?ワタシはいつも通りのやり方で振らせて頂きますから」

ニッコリと笑うコイツの顔で余計に楽しみになってくる。

余裕そうにしやがって…俺に勝てる算段でもあんのか?

「顔がニヤけてますぜ、アンタ」

「あら、そう見えるかしらァ?うふふ、だって面白そうじゃない。竹刀使うの久しぶりだし」

「……ふぅん」

「…?」

「いや、アンタもタメ口で喋るんだなぁと思いやしてねィ」

「毎日敬語なんか使ってたら疲労死しちゃうと思わない?」

「ハハ!それもそうでさァ。と言う訳で今度から土方さんの事は土方死ね、って言いまさァ」

「お前が死ね総悟ォ」

「まっぴらゴメンでさァ」

「……フフッ…!ならワタシも土方さんじゃ無くて土方犬って呼んでみようかしら」

「何気に嫌な呼び方だなオイ!?」

「良いですねィ、その呼び名。じゃ土方犬。今度から語尾はワン、でィ」

「絶対嫌だ」


勝つのは京華なのか、沖田総悟なのか。
どうせ勝負なんて直ぐについてしまうのだ。


少しくらい待ってもらったって、損は無いだろ?
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