Are・you・opponent?

□ハルリンドウの花の精。
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彼女と会った瞬間の俺たちは、あまりにもその美しさに、見惚れてしまっていた。

細く小柄そうな顔立ち、見るからに華奢な体つき、着物の袖口から見え隠れする繊細な指先。

漆黒の花の刺繍がなされた深い藍色の着物姿で、肩辺りまで伸びた黒い髪は艶やかで、それでいてサラサラとした絡まりの無い毛並みだった。

髪にはワインレッドのリボンが良く映えている。

一見か弱そうに見えても、漆黒の猫目の瞳には真っ直ぐとした…そう、喩えるなら陰に隠れる可憐なハルリンドウの様だった。

その所為か、着物の色と真っ直ぐな瞳を初めて見た誰もが、その美女を





『ハルリンドウの花の精』


そう勘違いしたと言う……
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