作品内のちょっとした小耳話(29)

主に登場人物達が、作品内の裏話をこっそり話しています。



※陀艮の言葉が翻訳されており、絵文字がついている個所もあります。


※「呪霊が人間が好む食事を普通に摂取できる」というオリジナル設定が加わっています。


※舞香と五条さんは小学生時代の設定です。




*** ***** ***





舞香「ごんちゃん、お弁当のおかずを作る練習をしているのだけど、試食してくれますか?」


陀艮【任せてくれ!】


舞香「最初は『卵焼き』、今日は甘めに味付けしてみました」


陀艮【ふむ…しっとりした、くどくない甘味…いい!】


舞香「次は『おにぎり』、おかずは鮭と梅、昆布の三種類です」


陀艮【梅…すっぱい! 昆布の味付けが好みだ】


舞香「メインは『唐揚げ』です! お醤油と塩味の二種類を作りました」


陀艮【ふぉおお…!? 柔らかく、このじゅわーとした肉汁、おいしい!!】


舞香「どちらの味が好みですか?」


陀艮【どちらも甲乙つけ難いが…敢えて言うなら塩味の方だ】


舞香「まだまだおかわりありますよ」


陀艮【おぉー…! すばらしい✨】



舞香「此処で、ヴァルハラ教団に関するちょっとした小耳話。

ヴァルハラ教団の本部に在籍しているスウェア(シスター候補生)は私だけですが…

各都道府県の支部には複数名いるそうです。

私よりも年上の方ばかりで、現在の所、私が最年少らしいです」



陀艮【ぶふぷっ…!】


舞香「どうしたの?」


陀艮【今、背筋に寒気が…】


舞香「おかしいですね。今日は暖かい気温のはずなのに…」



陀艮(はっ! あそこの樹に白髪の少年が隠れている…)


舞香「??」



陀艮(あの凍てつくような視線…間違いなくこちらへ向けられている!?

あ、あの少年は何者だ…!!?)



その白髪の少年が唇を動かしている事に気付く陀艮。




『い』『ま』『す』『ぐ』『け』『す』




陀艮【ぶぷぷぅー!!!】


舞香「えっ、えっ…何かあったの?」


陀艮【舞香よ。此処はダメだ! 場所を移すぞ!】


舞香「えっと…分かりました」



陀艮(あの少年…もしや舞香を狙う不届き者か。舞香は気付いていないようだが…

だがしかし! この私がいる限り、友を危険な目には合わせぬぞ!)




五条「あの大タコ、逃げやがった…ッ

しかも、舞香まで連れていきやがって、どこ行ったんだ!?」





―――【陀艮の領域内】―――




舞香「はい、デザートの【ミルクプリン】ですよ」


陀艮【ぶぶぷぅー♪】



舞香「さっき、驚いていたけれど…怖い呪霊でもいたんですか?」


陀艮【うむ、凶悪そうな小さき白い者がいた。舞香よ、気を付けた方がいいぞ】



舞香「そうなんですね。教えてくれてありがとう、ごんちゃん」


陀艮【どういたしまして(≧▽≦)】











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