裏・御伽草子
□【1】遠い日の記憶
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――――【カオス・クオーツ】
かつては、神々がエクレシアを選定する際に、稀な確率で進化した破壊と無を司る者。
彼らは、その内に秘めたあまりにも強大な力を制御する術を知らなかった…。
ある者は己の力に溺れ……
ある者は私欲に使用してしまい……
そして、ある者はその降りかかった運命さえも呪い、自己の…又は多くの世界を破滅へと誘う道を選択した。
カオス・クォーツは、星の大海に存在する数多の世界に恐怖と絶望を与えていった。
" 過去の過ちを繰り返してはならない "
世界に点在する神々は、ヒトの魂…オーブからエクレシアを選定する制度を廃止した。
【エクレシア】と【カオス・クオーツ】は、ヒトの本質が具現化した「光」と「闇」
コインの裏表の如く、何時その一線を越えるか分からない…。
まさに紙一重の存在なのだ。
長い年月をかけて、神々は【カオス・クオーツ】になる恐れのある者を封印し、監視下に置く等…
徹底的に『危険因子』を根っこから排除していった。
これにより、【エクレシア】と【カオス・クオーツ】の存在は、過去の逸話として闇へと葬り去られようとしていた。
だが…その政策は何千年も経て、仇となる結果を生み出してしまう。
――――ある一人の《男》の人生を狂わせた事によって。
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