忍の恋

□届け
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届け

リー視点、
ネジ死後


僕達が眠っている間に、ナルトくん達がカグヤを倒し、無限月詠から解放された。
戦いは、終った━━━━━━。

「あ、リー大丈夫?」
「テンテン…」
テンテンが僕に気付いて、声をかけてくれました。
「あれ?ガイ先生は?」
「ガイ先生ならカカシ先生が、医療班の所に連れて行ってくれました」
「そっか、じゃあ一先ず安心だね!」
テンテンはにこっと笑いました。
その笑顔とは反対に僕の心は曇ったままです。
「…戦いは、終わったんですね…」
「あったり前じゃない!!」
「………………………。」
「…………………もう!」
沈黙の後、いきなりテンテンが僕の背中を叩きました。
「いったたた…。なにするんですか!」
「なにするんですか!、じゃないわよ!!」
テンテンは腰に手を当てながら話を続けました。
「リーが考えてる事なんて、お見通しなんだからね!」
「……………………………。」
「……ネジ、でしょ?」
「…テンテンは!悲しくはないんですか!!?
あっ…」
感情が高ぶってテンテンに当たってしまった。僕は最低だ。
「…す、すみません」
「…悲しいよ!!」
力強い目をしたテンテンが僕の事を真っ直ぐ見ながら言った。
その目には涙は無かった。
「凄く、凄く悲しいよ。でもね、悲しがってたらネジが可愛そうだよ!
だってさ、ネジは自分の意志でナルトを守った。それが結果的に忍連合軍の勝利に結びついた。だからね、私達はネジを褒めなきゃ!
私達には悲しがってる暇なんてないの、そんな暇があるならネジにいっぱいいっぱい『ありがとう』って伝えなきゃ!!」
テンテンはいつも通りの元気な笑顔で僕に教えてくれた。
「…ネジを、褒める。」
「うん!」
「そう、ですね…!」
不思議だ、テンテンが元気でいると僕の方まで元気になれる。
「ネジ!ありがとうございます!!」
「ありがとう!ネジ!」
僕達は空に向かって叫んだ。
天国のキミに届く様に…
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