書籍
□イチゴ狩りにいこうよ!
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のんびりと暖かな春のある日。
彼女の家の居間のソファーでのんびりと日向ぼっこをしていると、ぱたぱたと愛しい彼女が、おめかしをして居間に入ってきて
「景時さん!」
「なんだい?望美ちゃん」
目を輝かして、
「イチゴ狩り行きましょう!」
と、言った。
「ん?いちご…狩り?」
『いちごがり』とは?と言うように、俺は首を傾げると、
「はい!」
と、嬉しそうに頷いて、「イチゴ狩りとは、果物のいちごを作っているところに行って、制限時間一杯までイチゴを食べたり、入れ物に入れて買ったりできるんです!」と、教えてくれた。
「この前教えてもらったんです!近くにあるらしいんですよ。景時さん、一緒に行きませんか?」
と、少し小首を傾げて言う彼女が可愛らしくて、
「そうだね〜!うん、楽しそうだし行こっか!望美ちゃん!」
と、笑顔で言うと、彼女も笑顔で、「やった〜!」と喜んでいる。
〜数時間後〜
「流石日曜日ですね〜」
そしてついた。イチゴ狩りの会場。彼女が、言ったとおりに日曜日というものは、家族連れやら、恋人同士やらで人が一杯だった。
「ほ〜んと、一杯だね〜」
沢山の人がいるのに、彼女は、微笑ましそうに見ている。
「あ、望美ちゃん。早くしないと」
「あ!そうでした!早くしないと、苺全部食べられちゃう!」
俺の言葉に、ハッとして、笑いながら腕を引っ張り走り出す。
イチゴ狩りに行こうよ!
(景時さーん!こっちのイチゴ、甘いですよー!)
(待ってよ〜望美ちゃ〜ん)
(これが幸せなんだって)
(そう思える事が)
(何よりの幸せ)
end
20150526