お寛ぎタイム…♪
□楽しい思い出にする方法
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帝都の下町で、私がユーリと一緒に仕事するようになってから約1週間。
「……暇だな」
「確かにね。こんなに晴れてるのに」
ユーリ(と私)の住む宿の窓から大きく広がる青空を眺めながら私たちはつまらなそうに呟いた。
「何かするか?」
「賛成〜。なんか勿体無いし」
でも何をしよう?
青空を眺めながら、考えてみる。
どうせなら外に出るのもアリだろう。が、魔物が出てくることを考えなきゃならない。外に出るなら…装備と、アイテムと、あとはお昼ご飯でも……
……あ。
「ピクニックとかどうかな!?」
「唐突だなおい。……まぁ、確かに良いかもな。んじゃ、そうと決まりゃさっさと行くか」
「やった!」
思わずガッツポーズをとって笑われる。
急いで身支度をして、机の上に無造作に置いてあった道具袋を引っ掴んで、宿を出て行くユーリの後を追った。
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魔物をなぎ倒しながら平原の奥にある大きな木を目指して進む。
案外魔物は多くて、すぐに出くわすものだから進むのも一苦労だ。
「ユーリ!そっちお願いー!」
「了解、そっちは任せたぜ!」
どうにかユーリと連携を取りながらも、未だ小さくとしか見えない大木を見やる。
快晴だった大空にはいつの間にか、暗い雨雲が覆いかけていた。