ギャグ小説の段

□オーカミさんと7匹の子ヤギ
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夕餉の宴も終わり、各々が部屋に帰り自分の時間を過ごせる一日の中で唯一の自由な時間。

疾風、蜉蝣、鬼蜘蛛丸、義丸、舳丸の5人はその場に残り酒を酌み交わしていた。


疾風「この酒うめー!」

義丸「本当だ」

蜉蝣「どうしたんだ?この酒」

鬼蜘蛛丸「昨日荷運びを手伝った商人から貰ったんです。貴重な酒らしいですよ」

疾風「そんな酒、こんななんでもない日に開けちまっていいのかよ?」

鬼蜘蛛丸「構いませんよ。うまいもんは早く楽しみたいじゃないですか?」

蜉蝣「太っ腹だねぇ〜」

鬼蜘蛛丸「はは。ほら、舳丸も遠慮せずに飲めよ」

舳丸「ありがとうございます、ごくっ…うま」

疾風「だろー!?」

義丸「なんで疾風さんが偉そうにするんですか?」

疾風「はっはっは!」


そこへ夕餉の食器を片し終えたハイティーンズが戻ってきた。


東南風「疾風兄たち何やってるんですか?」

蜉蝣「おー!片付けごくろうさん」

疾風「鬼蜘蛛丸が持ってきた酒飲んでたんだ」

抗「まぁたお酒ですか!?」

疾風「いいだろー?大人の男の楽しみってもんよ」

間切「疾風兄も蜉蝣兄も二日酔いで明日使い物にならないとかやめてくださいよ?」

鬼蜘蛛丸「ははは」

義丸「ほら、お前たちも飲んでみるか?」


義丸がお猪口をハイティーンズに向けた。


鬼蜘蛛丸「やめろ」

義丸「あっはっは。冗談だって」

鬼蜘蛛丸「お前がやると冗談に聞こえないんだよ」

義丸「それよりお前たちはどうしたんだ?」

重「寝る前になにか面白いことないかなーって」

網問「怪談話でもするー?って言ってたんだよねー!」

間切「ねー!」

疾風「か、怪談っ!!?やめろって〜っ!!」

蜉蝣「ははは!」

疾風「もっと子どもらしい話でもしろよー!なぁ義丸、何か面白い話ないか?」

義丸「んー…そうですねぇ…。じゃあ、『狼と7匹の子ヤギ』はどうです?」

疾風「それだ!話して聞かせてやってくれって」

舳丸「狼と7匹の子ヤギ?」

白南風丸「なんですかそれ!?」

東南風「話して欲しいです!」

義丸「よーし、じゃあみんな座れ。良い子に聞いてろよ?」

ハイティーンズ「「「「「「はーい!」」」」」」


義丸「…あるところに、母親ヤギと7匹の子ヤギが暮らしていました」


 
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