ギャグ小説の段
□サンタがやってきた!
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一日の仕事も終わり皆ぞろぞろと水軍館へと戻る中、ハイティーンズはデッキブラシやら雑巾やらを持って兵庫水軍の誇る大型船の掃除を始めだした。
間切「こうゆう隅っこに砂が溜まるんだよねー」
抗「あーあー、ここ。この間の戦いの時にできた傷そのまんまだよー」
網問「うわっ!なんかここベッタベタ!なにこれ!?すっごいベッタベタ!!」
疾風「?なにやってんだ?あいつら?」
船から降り、同じく水軍館へ戻ろうとしていた疾風はなにやら船の上から聞こえる騒がしい声に振り返り、
疾風「ちょっと見てくるわ」
蜉蝣「おぉ」
義丸「あ、俺も行きます」
疾風と義丸は来た道を戻り始めた。
疾風「おいおい、何してんだ?」
疾風と義丸が船の甲板へと登ると、そこには掃除をしているハイティーンズの姿。
東南風「あ、疾風兄と義兄!」
義丸「掃除…?」
疾風「お、お前ら…!隠れて船の掃除なんて偉いじゃねーかぁ!ずびっ」
義丸「ちょっ…!?疾風さん泣かないでくださいよ!?」
疾風「泣いてねーや!ずびっ。西陽が目に沁みたのよ。すびっ」
義丸「……。それにしても、どうしたんだ急に?悪いもんでも食ったか?それとも何かやらかしてそれの罪償いなの?」
網問「やめてくださいよ義兄ー」
重「僕たちだってたまには良い子になりますって」
疾風「確かに急に掃除なんかしだしてどうしたんだよ?」
東南風「良い子にしてればサンタクロウスが来てくれるんですよ!」
間切「しー!それを言っちゃダメだよ!良い子はそうゆうこと言わないんだから!」
東南風「あっ…!!」
義丸「?」
疾風「なにが来てくれるって?」
間切「んもー、仕方がないなぁ…。疾風兄と義兄はサンタクロウスって知ってますか?」
疾風「喜三太苦労す?」
間切「違いますよ!喜三太くんは関係ないですよー」
重「サンタクロウスです!」
疾風「聞いたことないな?」
重「外国の人なんですけど、その人が凄いんですよ!」
疾風「?」
抗「12月25日の深夜に、良い子にしてる子の枕元に贈り物を置いていくらしいんです!しかも世界中の!!」
疾・義「「……はい?」」
網問「だーかーらぁー、サンタクロウスは世界中の子どもに贈り物を配って回るんです!」
疾風「なんで?」
網問「なんでって、良い子にしてたからですよ!」
疾風「どうやって?」
網問「…さぁ?」
疾風「さぁっ、てお前なぁ。一晩で世界を駆け回るなんてできないだろう?」
義丸「はは、まるで幽霊ですね」
疾風「ゆ、ゆ、ゆ、幽霊!?」
がしりと義丸の腕へとしがみつく疾風。
義丸「ちょっ!?やめて下さいよ、俺は男に抱きつかれる趣味はないんで」
疾風「だ、だってよぅ、そいつ幽霊なんだろ!?」
義丸「本当に幽霊かどうかは知りませんが、一晩で世界中なんて普通の人間じゃできないですし、まるで幽霊か魔法使いだなって」
疾風「じゃあ最初から魔法使いって言えよ!」
義丸「ははは」