〜キセキ〜
□第5Q
1ページ/5ページ
明日は全中予選の初戦。
シードだから明日はもう準々決勝。
今日は征ちゃんが監督と話があって私を送ってくれるのを真ちゃんに頼んだんだって。
『緊張すね、真ちゃん!』
緑 『人事は尽くした。緊張なんてすることはないのだよ』
『真ちゃんはすごいね〜!私はバレーの試合前いっつも緊張して眠れなかったよ?笑』
バレーをやっていた時のことを
思い出す。
早く寝なきゃと思って7時頃には布団入って、全然眠れなくてイライラしてたな〜笑
緑 『なにを笑ってるのだよ?』
『笑ってた!?笑
ちょっと思い出しちゃってね〜』
緑 『...』
緑 『瑠璃、一つ聞いていいか?』
ん?どうしたんだろ、真ちゃん
緑 『バレーが出来なくなって、バスケ部のマネージャーをやることは、瑠璃のなかで大きな決断だったのだろう。バレーができる環境があれば、マネージャーではなく、バレーを選んで居たはずだ。それでも、いま、楽しいか?』
ああ、征ちゃんから話は聞いてるのか。
『なに言ってんの、真ちゃん?
楽しいに決まってるよ!バスケ部の人たちがこんなに良い人たちって知ってたらバレーがあってもマネージャーを選んでたよ』
ごめん、真ちゃん。
嘘ついた。
ほんとはまだバレーに未練タラタラだし、今でもやりたい‼︎
バレー部があるとこに転校することも考えた。
でも私には結局その勇気はなかった。
いまバレーがなくてもこうして笑ってる。
だから私にとってバレーって所詮、その程度だったのかな...
緑 『......。そうか。ならいいのだよ』
『ってかなんでこんな話すんのー?明日いよいよ試合なんだからさっテンションあげてこ?』
笑顔で拳を突き上げる。
緑 『そうだな。』
真ちゃんもやってくれた。
ありがとう真ちゃん。
ちゃんと笑えてたかな?
明日の3P楽しみだな。