非公開

□羊に恋する
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羊に恋して(蓮二)






「お前は羊のようだな?」


「突然どうしたんですか?蓮二君。」


「いや・・・」



まっさらで、純白で、手を伸ばして抱きしめたくなる。

白いニットがさらに羊を引き出しているようだ。



「私が羊なら、今年は私の年ですね?」


「そうだな・・・随分と可愛らしい羊だ。」


「っ//」


「なんだ、照れているのか?」



ソファの背もたれに肘を突いて、開眼して見つめる。

かっと赤く色づく頬は、白い肌に生える。



「お前みたいに可愛らしい羊が隣に居るのなら、今年は良い1年になりそうだな。」


「もうっ・・・そうやって、いっつも私をからかう・・・。」


「ふっ・・・からかってなんか居ないさ。ただ、」



頬をするりと撫でて、ぐっと顔を近づける。

見る見る赤くなる顔、短く吐かれた息。


いつまでたっても、緊張している姿は可愛い。



「お前のことを、心から可愛いと思っているだけだ、かなた。」


「んっ・・・ふっ・・・」



唇を塞げば、鼻にかかった甘い声。

舌で乱せば、ビクリと上がる細い肩。



「ぁっ・・・はぁ・・・はぁ・・・」


「いつまでたってもなれないな?」


「ぅ・・・」


「そうへこむな。お前はそれで良い。」



ぎゅっと抱きしめて、頭を撫でる。


お前は、真っ白なままで、
俺の腕の中に閉じ込められていればいい。


その純白を守ってやる。

その純白を汚してやる。



「蓮二君は・・・狼さんですね。」


「狼?」


「そう・・・わるーい狼さん。」


「それは聞き捨てならないな」



こんなにもお前を愛しているのに、お前は俺を、悪い狼だという。

まぁ、それも良いかもしれない。

お前はそんな狼の元に望んでいるんだからな。



「羊を閉じ込めて、餌を与えて肥えさせて、最後には食べてしまう・・・ヘンゼルとグレーテルの魔女みたい。」


「なるほど、それならもっとお前を甘やかして、俺が悪い狼だと言うことを忘れてもらわなければならないか?」



意地悪く笑って、おでこに軽くキスをする。

とたんに俯いてしまう俺の羊。

あぁ、なんて可愛いのだろう。



「羊だって・・・、」


「ん?」


「羊だって、狼を噛むんだから」


「おわっ!?」



ぐっと肩を押されて、そのままソファに押し倒される。

俺の上には、可愛い羊。



「ふっ・・・これは困った羊を捕まえてしまった。」


「捕まえたのは、貴方なんですから・・・責任、取ってください//」


「そうだな・・・おいで、かなた。」



可愛い羊に襲われる、甘い新年。








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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

管理人 瀬戸梨駈

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