非公開
□君は幼馴染み
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何で・・・なんで、なんで、なんでっ!!
何で起こしてくれなかったんだよ、蓮ニの馬鹿ー!!!
1、遅刻ダッシュ
「柳蓮ニ!!お前のせいで遅刻だばかぁっ!!」
「それを、世間では責任転嫁というのだぞかなた。」
昼休み、蓮ニのクラスに乗り込んでぺしぺしと叩く。
「それと、スカートの裾からジャージが見えてるぞ。」
「ん?それがどした?」
蓮ニのジャージを指摘されたけど、それが一体どうしたというのだろう?
私は、昔から男勝りで、本当は中学だってズボンで通う気満々だったのだ。
まぁ、蓮ニと蓮ニのお姉ちゃんに全力で止められたのだけれど・・・。
「どうしたじゃない、せめて裾を折れ。」
「だって、走ったら下がってきちゃうし・・・」
「はぁ・・・じっとしてろ。」
その言葉と共に、蓮ニが跪いて私のジャージを丁寧に折っていく。
「相変わらず過保護だなー」
「女性として、もう少し気にしてくれ・・・」
「あ、ってか話逸らされたけど朝!!なんで起こしてくれなかったんだよぉ!!」
「ちっ、バレたか・・・」
あ、コイツ完全に話逸らす気でいたな・・・。
「起こすも何も、俺は朝練だ。」
「だから、何で起こしてくれなかったんだって!」
「帰宅部のお前を早朝から起こすか、馬鹿。」
「うわっ!蓮ニの貶しているようで気遣ってくれる癖でた!!」
「はぁ、ちょっと黙れ・・・。」
(朝も一緒に登校したいから明日は起せよな!)
((それは・・・どういう意味だろう・・・。))