非公開

□君は幼馴染み
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目が覚めると、そこは見慣れてはいるが・・・


「自分の部屋じゃない・・・。」



6、朝だよ起きて



そう、此処は私の幼馴染みの部屋である。

もぞりと動けば、ぬくぬくとしたシーツが恋しくて出られなくなる。


布団に擦り寄れば、落ち着く蓮ニの匂いで満たされる。


「あ、れ・・・蓮ニは?」


そう、此処が蓮ニのベッドなら、当の本人はどこに?


そう思い、のそのそと起き上がれば、ベッドのすぐ下に毛布を見つけた。


「蓮ニ?」


ベッドから覗けば、クッションを枕にして、
床で熟睡する蓮ニ。


手を伸ばして、髪に触れる。


「・・・変わらない・・・。」


ベッドの縁に項垂れながら、緩やかに頭を撫でる。


朝だから起こさなきゃ、
今日は練習無いのかな?

あぁ、でも、もう少しだけ・・・この、暖かな私だけの時間を・・・


「っ!?」

「寝込みを襲うとは、いい趣味だな?」


突然手を掴まれて、びっくりしてずり落ちそうになる。


「おおお、起きてたの?!」

「頭を撫でられて起きた。」


なんだ、今さっきか・・・。

確かに、少し声がかすれてる。


「ってか、寝込みなんて襲ってないぞー」

「ほう?眠っている俺に触れるもんだから、てっきりお前に襲われるのかと期待していたのにな・・・」

「なっ!!」


朝から大人の色気がぷんぷんです、蓮ニ君・・・。


中学生のクセに!!


「ふっ・・・安心しろ」


蓮ニはにやりと笑うと、
捕まえていた私の手と指を絡ませる。

そんな綺麗な指先から、視線が離せない。


「こんなこと、お前にしかやらない。」


そして、手の甲にふわりとキスされる。


「っっ?!?!」

「驚いた顔も可愛いな。」

「なんか・・・いつもの蓮ニじゃない!!」





(朝仕様だ)
(エロい・・・エロいぞ蓮ニ!アダルティーだっ中学生のクセにっ!!)
(ふっ・・・赤い顔で何を言われようと痛くも痒くもないな?)
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