非公開

□変態に恋されてしまいました
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夏休みのあのデート以降、

私の中の柳蓮ニという人物の存在は、日に日に大きくなっていっている。


そして、夏休みのあのデート以降、

柳蓮ニは学校の廊下でもセクハラをするようになった。




3、くっつかないでください移ります変態が




「おはよう、かなた」


chu


「れれれ、蓮ニ先輩っっ///」


たとえば、朝から挨拶代わりに頬にキスをされる。


「かなた、おはようは?」

「お・・・おはようございます//」


そして、ちゃんと挨拶するまで、至近距離で壁ドンされる・・・。





そしてある日は、


「かなた、来い。」


という一言で、昼休みずっと蓮ニ先輩の膝の上だった。


「先輩離して下さい」

「嫌だ。」

「嫌だって・・・もう、くっつかないでください!移ります変態が!!」


じたばたと暴れるも、後ろから抱きしめられて動けなくなる。


「暴れるな、本が読めないだろ?」

「だったら離せ!!」






そしてある日は、


「かなた。」

「あー、もう慣れました・・・。」


皆が居る廊下で、後ろから抱きつかれ、
髪にすりすりされる。


「む、シャンプー変えたのか?」

「何で分かるんですか・・・」


これをされるようになってから、

さらさらヘアの蓮ニ先輩に負けないように、

シャンプーもリンスも変えて、

トリートメントにも気を使うようになった。


「前も綺麗だったが、髪が一段と綺麗になった。」


なんで・・・この人は、さらっと・・・さらっと私を喜ばせることを言うんだ・・・


「っっ///」

「なんだ、恥ずかしいのか?」


そして、その意地悪な微笑みを向けるな馬鹿!!


「っだぁ!離れてください!移ります変態が!」

「む、心外だな、変態とは」

「無自覚か!!」





そして部活終わり、

夏休みが開けてから、私と蓮ニ先輩はあることが日課になっていた。


「かなた、帰るぞ。」

「はぁーい」


一緒に帰る。

そう、一緒に帰るのだ。

夏休み前までは、無かったのだ、こんなことは。


「これも・・・データ通りだったりして・・・」

「ん?何か言ったか?」

「いいぇ、何もー」


毎朝部室で勝手にセクハラを受けていたときは、

こうやって二人でゆっくり話したりすることは無かった。


まぁ、セクハラは酷くなったけれど。


「送ってもらってありがとうございました。」

「いや・・・かなた、」

「はい?」

「・・・また、明日な。」


帰り際、自分の家の玄関前で、

頭をぽんぽんと撫でられる。


あぁ、この顔は、初めてみる。


気が付いたら、先輩の胸倉掴んで、
頬にキス。


そして、驚いていて開眼しながら頬を押さえる蓮ニ先輩をほったらかして、ダッシュで家の中に入る。


「変態が・・・移った・・・」


全部全部、蓮ニ先輩のせい・・・
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