非公開

□恋ってやつは、
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アイツが笑顔で喋ってる。

先週は、可愛いなって思った。


今週は、何であんなヤツと喋ってるの?って思った。




3、勝手に大きくなるのを止められないらしい




「じゃ、席替えするぞー」

「げ、まじかよー!」

「はい、じゃぁ高橋は先生の特等席な、はい決定。」

「うわっ、ちょ、先生たんま!ごめんって!!」


席替えか・・・

隣、羽柴が良いな・・・。


「じゃ、くじ回してくぞー」


今の席は結構気に入っている、

でも、彼女の席とは離れてる。


いつも声が聞こえて、いつも俺が守れる距離に居たい、なんて

本当に、この頃の俺は俺らしくない。


「17番、窓際後ろから二番目、か・・・」

「うっわ!俺特別席!!」

「おー、高橋さすがだなぁ〜先生嬉しいぞー」

「俺は全然嬉しくねぇっ!!」


騒がしいなぁ・・・


彼女は・・・あ、ガッツポーズしてる・・・。


「じゃ、机変えろ〜」


「あ!伊武君前なんだね!」

「え」


机を動かしたら、羽柴の声が後ろから聞こえた。


「よろしくね、伊武君」


その笑顔が、周りに向ける明るい太陽みたいな笑顔じゃなくて、

月みたいに綺麗な笑顔だ、と、自惚れでも感じた。



(羽柴に背中向けるのなんかヤダ)
(大丈夫だよ刺したりしないから!)
((そういう事じゃないんだけどな・・・))
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