非公開
□君は幼馴染み
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「あ、泉ちゃん今日も可愛いね〜」
「さやかちゃんおはようっ、グロス新しくした?似合ってるよ。」
「髪切ったのー?超可愛い。私が男だったら惚れてるなぁー」
11、おかげで得意になったこと
「・・・今日も、朝からハート飛ばしちょるのー羽柴ちゃん。」
「羽柴さんは、女生徒に人気ですからねぇ。」
「アイツってさー、1年時からあんなんだったっけ?」
「努力の結晶だよ諸君。」
「は?羽柴が努力とか無いわ〜」
「努力しなかったら、化粧やらファッションやら私が知るわけが無いだろう?」
「あー確かにのー、羽柴ちゃんは全く興味なさそうぜよ。」
「なさそうって言うか、無いぞ?興味なんて。」
「「って・・・今俺誰と喋ってる?」」
「羽柴かなた本人と喋ってるぞ?」
「「・・・うわぁああああでたぁあああああ!!!」」
なんか面白そうな話をしていたので、
後ろから話しかけたら途中まで本人と喋ってることに気づかなくてワロタ
「失礼だなお前ら・・・。あ、やぎゅー黙っててくれてサンキュね。」
「いえいえ、面白いものを見させていただいたので。」
後ろに来た時から私に気づいていた柳生には、
唇に指を当てて『シー』と合図しておいた。
「あの、女たらしは私の努力の結晶だ。間違いなくなー」
2年の途中から急激にモテ始めた私の幼馴染みだが、
別に、1年の頃からモテていなかったわけではない。
むしろ、1年の頃からミーハーな先輩方はしょたーんな蓮ニ大好きだったよ。
「蓮ニがモテればモテるほど、私が女子受けしなくなるっていうねー・・・だから、蓮ニと友達続けるにはね、そこら辺に居る男よりも、女が欲しい言葉を投げてあげるのが一番効果的なんだよ、丸井少年。」
にやりと笑って、首を傾げてやる。
今の私、凄い悪そうな顔してるんだろうなぁ・・・。
だって、こっち見てる3人が驚いているもの。
「で、蓮ニはあんまり嘘をつかないし、お世辞も言わないからね。蓮ニのことが好きな女の子は皆見方にした」
時には、蓮ニ本人を利用して、
練習は蓮ニのお姉ちゃんとお母さん。
「相手のことを気づくには、まずは知識が必要だし、観察して昨日の彼女と違う場所に気が付かなきゃいけない。まぁ、観察に関してはデータマンの蓮ニが傍に居たから、あんまり練習しなかったけどね。」
女は歳を若くたって歳くってたって、女であることに変わりは無い。
「それを、一年間でマスターした私の努力すごくね?」
「それは初耳だったな。」
「あ、蓮ニ」
突然現れた蓮ニの、私以外の三人は驚いてる。
「そっちの『虫』までは気が付かなかった。今度から気をつけよう。」
「虫?何のことだ?」
首をかしげると、蓮ニがふわりと笑って頭を撫でてくれた。
いや、何で?
「お前が気にするようなことじゃない。」
(この柳蓮ニの邪魔をする虫を全て排除しようと思っただけだ。)
(何、今度は虫にモテてるの?)
(まぁ、そんなものだな。煩くてかなわん。)
(ふーん、蚊取り線香でも持ってくる?)
(((参謀めっちゃこぇえええええ・・・・。)))