アカネイアall

□ユミル
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まだ朝やはいけれど、一人目が覚めてしまった。
テントを出ると薄く霧が漂っていてあたりは薄暗い。
目もさえたし、散歩でもしようかな。歩き出した。
少し軍から離れると、私は思いもよらない場所を見つけた。
花畑だ。
一面に黄色い花が咲いている。
戦場の砂ほこりにまみれている台地とは似ても似つかない、美しく穢れのない場所。

そこには先客がいた。

「あれは…ユミルさん」

大きな体をまるめて座り込んだ彼の周りには、小鳥たちが止まっている。
見た目は怖いけれど、ああして小鳥たちが集まっている様子を見ると、本当に根はやさしい人なのだと思う。
彼は私の足音に気がついて、振り向いた。小鳥たちは飛び立ってしまった。

「ユミルさん、おはようございます」
「クリス!ちょうどよかっただ!
あんたを呼びたいとおもっていただよ」

思いがけない言葉に誘われて、花畑に入っていく。
隣に座ると、ユミルさんは手に持っていた花冠を私にかぶせてくれた。

「すごい!花冠だわ!」
「本当は花をとるのはすきじゃねぇだ、だけどたくさんあるし、何よりあんたに似合いそうだったから」
「あ、ありがとう」

そんな風に言われると、ちょっと照れてしまう。

「今日後退せずに勝てれば、この花畑は荒らされずに済むだよ。
だからオラ、マルスのためにもこの場所のためにも頑張るだ」
「ふふっ、じゃあ私も。
花冠をもらったお返しを、ユミルさんと花畑にしなくちゃ」

ユミルさんは、くしゃっと花みたいな笑顔を浮かべて、大きくうなずいた。


 穢れ無き場所


あとがき
これも一度きえちゃって書き直したやつです…つかれた…
はじめてFEやったとき、FEがなんたるかをわかっていなかった私はユニットを殺しまくり、よくわからない援軍が来るほどやばかったです。結局最終章だけは何度やっても勝てず、結局一章からやり直したのはあほみたいな思い出です。
ユニット不足だったのでユミルにもお世話になりました。

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