アカネイアall

□リフ
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*夢は無理だったので、なんかからませてみました。

「リフ殿!今から私があなたを小指で持ち上げて見せます!」
「おや、いきなりどうされましたか」

アリティア軍に最初の僧侶として従軍しているリフに、クリスは言った。

「また、やんちゃな…」
「え、なにか?」
「おっと、失礼。で、なぜ小指で?」
「それはですね、伝説のドーガ先輩は小指で十人を持ち上げると聞いたので、先輩に一歩でも近づきたくて!」
「はぁ…志は良いですが、少々やりすぎでは…」

「リフ殿、伝説とはそういうものなのです!
ガトー様が魔法を授けてくださった事だって、常人からしてみれば無理なことです。
でもガトー様はやってのけたわけです!
そして魔法を授けられた人々が魔道士になったように、私も小指で一人持ち上げてみようというわけです」

僧侶は半ばあきれたようにため息をついた。

「……まぁ、やってみると良いでしょう。あなたが常人離れした筋力の持ち主でも――」
「では失礼!」

クリスはリフが言い切らないうちに、彼の片足を持ち上げると自分はそばに仰向けになり、小指をその足のしたに添えた。

「さぁ!乗ってください!」
「…小指が折れます」
「リフ殿は僧侶です!なんとでもなります!」
「…はぁ」

リフは、そっと足をのせた。
そして驚愕した。
ワシ、クリスの小指の上にのってる…マジかよ。

「はっはっはどうですかリフ殿!
私にもドーガ殿の十分の一なら可能なようです!
あ!そこのジェイガン様!リフ殿におぶさってください、今度は二人を持ち上げます!」
「私の腰が折れます」

僧侶は、深くため息をつき、ジェイガンから大目玉をくらうクリスの様子を、どこか懐かしげにながめていた。


 伝説への一歩


あとがき リフ殿に無茶させてすんませんしたぁああああ!!!

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