アカネイアall

□カシム
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お金をあげた。お母さんが病気だと言うから。そしたら命をささげると言われた。
某近衛兵からそんな面白い話をきいて、私は今金の入った袋を片手にカシムを探している。
本人は隠したつもりらしいが、某近衛兵やマルス様はともかく、ジェイガン様までだましてお金をもらうなんて、おバカな話である。
いったいあいつの魂はあと何個ささげられるんだろう、ていうかあいつの魂はいくつあるのだろう。

おそらく一つしか、いや、あるいは魂とかいうものは無いのかもしれない。ダメ男だから。
でも、なんでだろうね、あんな困った顔して、マチスさんのように訓練から逃げまくるようなカシムのことを、私は今とても必要としている。ふがいないが、もう故郷の母から気結婚の最速の手紙が来るのはこりごりだ。
あの手の男は、養ってもらえるならホイホイついてくるはずだ。

カシムホイホイ、なんて。
あ、いたいたカシム。

「カシム、お前にとって悪い話ではないから聞いてもらえるか」
「え?ああ、いいですけど…」

その手に持ったお金…今度は誰に魂を売ってきたんだろうか…。

「この金をやるからお前の命を私にくれ」
「え…!?」
「お前は金が好きだったろう?
一生養ってやるから、とりあえず婿にこないか!」
「え…えぇえぇえ!?」

顔を真っ赤にして驚くカシムは、私が思っていたよりかわいかった。


 魂をよこせ!



あとがき
なんじゃこりゃああ!!でも、きいて!カシムの夢に挑戦したことだけでも称賛に値するよね!?←
カシム…タリスにはやはりこいつがいないとだな笑
誰かこいつをスタメンに入れた人いたら教えてください笑笑

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