覚醒all

□ガイア
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「ガイアは何時もお菓子持ってるよね」

野営地で天幕をはりながら、何気なく前から気になっていたことを尋ねた。

ガイアは顔を上げて怪訝そうに片眉を上げた。

「あんた、随分と今更なことを言うな」

「いや前からおもってはいたんだけどね、いくつくらい有るのか気になって…」

「ほぅ、気になるか。俺のコレクションが」
「う、うんちょっとね」

私がそう返したところで天幕は出来上がり。

変なところがないか確認のために中に入る。

大丈夫そうだ。

「ちょうど天幕も出来たし、探してみるか」

「え?」

「俺のコレクションは全部で50だ。」

「それ楽しそう!全部探せたら一番美味しいのちょうだい」

「ああ、いいとも」

しかし50とはなかなかの数だな…

最初にハチマキとマントを外せばそれだけでかなりの数のお菓子がでてきた。

あ、ハチマキしてないガイアは初めて見た。

ちょっとかっこいい…

な、なんか恥ずかしくなってきた。

私は自分をごまかすようにあわてて話題を提供した。

「戦ってる時落とさないの?

特にガイアは物音とか立てたら敵にばれて任務遂行が難しくなったりとか…」

「落とさねぇよ。まぁ、すげぇ緊迫してる時は置いていくがな」

「へぇ〜」

「ほぅら、あと20残ってるぞ」

「じゃあポケットあけて」

ポケットとベルトにもお菓子がびっしり。

あとは一個だ。

どこだろう…

「まさかパンツのわけないよね」

「パンツにいれた菓子なんて誰が食うか!」

「だよねぇー」

「ほらルフレ、俺の顔をよくみてろ」

顔を…?

あ!もしかして

「口の中?」

「ご名答!じゃ、約束通り報酬だ」

「わーい!なにくれる――」

次の瞬間、視界がまっくらになって、なにが起こったかよくわからなかったけれど、ガイアは意地悪く笑ってるし、口内はすごく甘かった。



甘いキスを




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