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□星☆
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夕方 帰り道

「静雄、頬のキズどうしたんだ?」
門田が心配そうに聞いてきた。
「あぁ、これか。クラスメイトとぶつかったときにそいつの紙が頬に当たってよ…てか今気づいた。」

「今日はケンカじゃないんだね。
何?女の子?惚れちゃだめ…痛い痛い!イタイって!うぁぁっギブギブギブギブギブギブギブっ‼︎‼︎」

「シズちゃん単細胞だからそんなキズなめときゃ治るよwwて言うか今気づいたってw鈍すぎでしょww」

「あぁ?手前にだけは言われたくねぇわ‼︎‼︎数日前の手前の拾ってきた不良にやられた手のキズ、舐めて治ったらすっげぇ嬉しいんだけどなぁぁ⁉︎
いーざーやーくんよーぉぉ⁈」


「また始まった…」
門田たちはもうそれが普通になってきてしまっている。


臨也はフッと笑うと、
「単細胞のくせに治り悪いんだー☆おー怖い怖いw」

「あ!まて、ノミ蟲野郎‼︎」

臨也は丘の方に走って逃げた。
ちょうど上までついたとき、臨也の足がゆっくりと止まり、上を見上げてつったていた。

「なにしっ………………!」



見上げると満天の星がキラキラと輝いている。



「おお、星なんて珍しいな。」

後を追ってきた門田たちもついみとれてしまう。

「わぁ、すごいね!望遠鏡持ってくればよかったなぁ!」

と新羅が騒いでいる。

俺もついみとれてしまった。

「すごい…」

臨也が感心してる⁉︎
と、俺は疑問に思ってしまう。

その目線に気づいたようで、俺は目をずらした。

「シズちゃんー、今俺が感心してる!…とか思ったでしょー☆」

「べ、別にっ…思ってねぇよ!」

あっさりみすかれてしまった。




二人の間に静寂が包み込む。
新羅と門田は星に夢中だ。




なんか話せよ!
と、言おうとした瞬間、

「…来年もこうしてみんなと笑い合えるのかな…」

臨也は星を見ながら独り言のようにつぶやいた。


「なーにいってんだ、笑えるに決まってんだろ。」

「シズちゃん聞こえて…」

臨也がこちらを見る。


「どーしたんだ、手前らしくねぇって、」

俺は少し低い位置にいる臨也の頭をぽんぽんと叩く。

すると臨也がその手の甲を見た。
「…あーあ、深かったんだ…」

「…?深いってなにがだ?」

「キズ。」

「…あぁ、かゆくてしかたねぇ、てかキズ見るとうざくなってきやがる」

「俺が消毒してあげるよ。」




臨也は手の甲のキズを舐める。

⁉︎

臨也の舌が手の甲にゆっくりとついてくすぐったい。


「手前ッ…何しッ…!」

「何って消毒だけど、何か?」

臨也は一瞬ニヤッと笑い頬のキズまで舐めてくる。

「おいっ…⁈」

臨也は一度俺のかおから離れ、真剣な表情でこちらを見ると、
「シズちゃん、あのさ…ずっと前からの君のことが…








好きだったよ。」




信じられなかった。
臨也が俺のことっ…す、好きだなんて…ッ…!

「ふふ、顔真っ赤ー☆」

「…るせーー‼︎」

どうなんだろう、俺は臨也のことが好きなんだろうか。

顔真っ赤ってことは、
意識しているってことだろ?
. . . . . .
でも、なんか認めたくない。


あれ?待てよ?てことは…


「シズちゃんが俺のこと好きじゃないなら、好きにさせてあげる☆」


もう一度俺のキズを舐めて、臨也の顔が大きくなった。


「…んふッ…」

口がふさがれる。
舌が絡められ、くすぐったい。

俺はディープなんてしたことなかったから息ができなくてすごく苦しかった。

「…はッ…んふく…ぁ、ぷはっ!」

口と口が離れ、銀色の糸が伸びて切れる。



「鼻で息すればいいものを…」

「てめぇッッ…‼︎」

ノミ蟲野郎をにらめかえす。

「ふふ、かわいい。今日は苦しそうだったからこれくらいか、もっとした…「二人とも何のはなしー?」

新羅たちが向こうでよんでいる。


「あぁー!そっちにすぐ行くよー!」

「まぁ、いいや。これから覚悟しておいてね、シズちゃん♡☆」

臨也は新羅たちの方へと走っていった。
俺はまだ顔があついのがわかった。
こんなんじゃ、まともに喋れねぇじゃねぇか…

「静雄っー!そろそろ帰るぞー!」

「…おぉー!」


帰り道



「静雄、さっきから顔真っ赤だぞ、大丈夫か?」



ッ…くそッ//


「そうか?大丈夫だぞ。」

…いや、大丈夫じゃない。

「ならいいんだ、熱とかだしたらこまるしな。」



ノミ蟲やろうの奴が後ろでこっそり手なんか繋いているからだっつーの


臨也はニヤニヤとおもしろそうだ。


しかも手の指と指がからまってるし…

明日から大変になりそうだ…

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