桜の海
□誓ったのは君に。
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チャラリ、とネームが彫られたプレートに触れる。
「教官」
その男の前に現れる一人の男はそのネームプレートを見る。
「それ他のと違いますね。薔薇の絵柄なんて初めて見ました」
教官はチラッと彼を見て軽く息を吐く。
「......何が言いたい?」
「いえ、特に」
日野はプレートをもう一度見るとローマ字であった。
ユキと。
「......お前は好きな人いるか?」
「突然ですねー、今はいません。教官は?」
手に持っていた銃を隣に置き座る。
「昔と変わらずだ」
「教官って以外と一途なんですね。いたってことは...」
教官は懐から4つのプレートをだした。
「コイツ等は俺の部下だった。そしてコイツ..... ユキは俺の同期だ」
「女性で教官と!?」
「驚くことか?実戦では組んでたぞ?アイツは誰よりも仲間想いだ」
それは何年前も前の話。
少し長い昔話。