★竜神の巫女
□第三章 山紫水明
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☆会話
俺たちがつくころにはだいたい集まっていて最後のほうに並んだ。
どうも話からすると属性を正確に判断するのに専用の水晶を使うんだとか……
順番が来ると個室に入る。
「桜城君は僕のところか。」
第一寮長の十六夜さんだった。
「十六夜さん。」
「座って。この水晶に手を乗せて。」
透き通っている水晶に右手を乗せる。
「こうですか?」
「うん。そのまま目を瞑って。」
言われたように目を閉じる。
「想像して。自分が好きな環境を」
好きな環境?澄んだ場所。
空気が綺麗で緑がある。
水も流れていて小鳥や蝶が飛び交う……
あの場所だ。俺が武器を見つけた場所。
「そのまま。武器を想像して。会話をするように。」
会話?
あの時何を話したっけ……
そうだ。『誰だ。何のために来た。』そうだ。
ふと目を開けるとそこはあの場所で水の上にいる。
水の上に立っても沈まないところを見ると現実じゃないらしい。
『何をしに来たのだ。』
「何って……。十六夜さんに言われてかな。」
『本音じゃあなかろう。』
「やっぱりお前にはわかるか。ほんとは聞きに来たんだ。」
『ほう。はたして何を。』
「俺に従えてもいいのか?」
『主は勘違いをしていないか。我ら精霊は従えるものではない。上にも下にもない。ただ伴に在るものなのだ。』
「伴に在るもの……」
『そろそろお呼びがかかるころだろう。行け。』
「またこれるよな。」
『行ったはずだ。我らは伴に在るもの。主が在る限り伴に在ろう。』
「桜城君!?」
「はっはい。なんですか?」
「いや、意識がなかったみたいだから。」
俺は時間にすると5分程度気を失っていたらしい。
属性は炎と水だった。
これは珍しいことで二つの属性を持つこと自体が珍しいのにましてや相対する属性を持つことはありえないことらしい。
「……だから、水属性のことは秘密にしておいて。これは上で話さないとどうにもならないことだからね。それにご両親のためにも。」
犯された罪はまとわりつく
一番深いところに……
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