★竜神の巫女

□第一章 春風駘蕩
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☆城門

――

「……でかっ!!」

今俺の前にはとてつもなく大きな壁がある。
城壁か何かと見間違うくらいの……
よく見ると端っこに申し訳なさ程度にインターホンがついている。

「すいませーん。」

『はい、どなたですか?』

「今日入寮日予定だった桜城です。」

『いま開けますね。』

画面が切れるとゴゴゴゴと盛大な音とともに門があいていく。
ほんとに城じゃないかと思ってしまう。

「初めまして。案内役の相模です。」

「桜城です。よろしくお願いします。」

「今日は予定よりずいぶん遅れていますね。」

「すいません。道路が雪道でえらく悪かったんで……」

「それは災難でしたね。ほかの生徒はもう寮に入っていますよ。学園内のことは歩きながら説明しますね。」


金髪碧眼のくせに日本語流暢だなぁ、と思って相模さんの顔を見ていて気付かなかったがよく見ると、正面校舎もきらびやかだ。
外の塀にあっているというか、なんというか、一言で表すとしたら城そのものだった。

相模さんの話を端的にまとめると、この学園には様々な施設があるようで、校舎からコンビニまでなんでもありだ。


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