★竜神の巫女

□プロローグ
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それはまだ寒い冬の日のこと。

「じゃ、母さん行ってくるから。」

「ほんとに大丈夫なの?寮生活なんでしょ?お母さん陽ちゃんのこと心配だわ。和幸さんは大丈夫だって言うけど……」

「大丈夫だよ、母さん心配しなくても夏休みには帰ってくるから。あ、もうこんな時間だ!じゃあ行ってきます。」

「忘れ物ない?体には気を付けてね。」

「大丈夫だってば。父さんも行ってきます!」

「あぁ、行って来い。」


まったく母さんは心配性なんだから……
ちなみに和幸さんっていうのは俺の父親。
俺の名前は桜城陽兵。16歳。この春から全寮制の男子校、神無月学園に通うことになった。
この神無月学園は少し変わっている。
いや、少しどころじゃない。
この学園に通っている生徒はすべての人間が人間ではない。
正確には、混じっている。所詮は先祖がえりってやつ。

そういう俺も…


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