影と光に祝福を

□第一章 第一節 始まりは突然に
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 伸ばした手の先は徐々に闇に飲まれ、世界は音もなく崩れてゆく。

―消えないで・・・っ!―

 叫んだ声すらかき消され、刹那の時、自分の胸元にパッと紅い血が散った。

 まるで花の様に飛沫が舞い、闇色だった世界が瞬く間に赤く紅く染まってゆく。

 叫び声を上げ、少女は目を覚ました。
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