-短歌・31の葉-
□*三つ葉の頁*
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恋をするように詠めたらいいのにね たのしい歌もかなしい歌も
あの夏の全てを君が奪い去り 冬になっても返してくれない
しあわせなふりした後のため息は静かにひとつ静かにそっと
暗闇で確かに聞いた君の声 夢であっても夢でなくても
洗う度色褪せていくシャツみたく 彼も私を忘れるのかな
十二月 空から落ちる真っ白な羽が今年の初雪ですよ
背伸びして詠むのは辞めた トゥシューズを脱いで裸足で三十一文字を
一人きり 胸に残したあの頃の君の声だけ再生してる