今日からあなたもSouthpaw
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「私、中村さんのこと好きなんだよね」
女性だけで集まって話していた時、好きな人の話になるのは万国に通じることだと思う。
同い年だけど、芸歴だけで言えばだいぶ後輩、なんて人はたくさんいる。それに最近では可愛い声優がとてもたくさん見る気がする。中村さんのことが好きだと言った彼女もそんな一人。
背も小さくて可愛くて、私とは違うタイプ。
「妙子ちゃん中村さんとなかいいよね」
違う人がそういった時、彼女は嫌そうな顔をした。
今まで中村さんやほかの先輩がかまってくださることに甘えていたけど、それを嫌に感じる人がいることに今初めて気がついた。
心が冷たくなった。そのあと、話に集中できなかったのは動揺だけが原因じゃないことにはまだ気付けなかった。