レジェンズ
□巡り巡って
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ダンディがシロンとシオの飲み物を用意している間にシオは二匹に潰されない場所を探し、避難していた。
―デカイ……。
「ディーノ達には会ったのか?」
グラスを傾けながら、おもむろにグリードーが尋ねた。
「そのディーノって子が前のサーガか?」
「あぁ」
「残念ながら、会ってねぇな」
「そうか…」
グリードーが残念そうに眉を顰めた。
「まぁ、まだブルックリンにいるなら、会えるだろうさ」
シロンが励ますようにグリードーに言った。
「そうだな」
グリードーは天井を見上げ(目と鼻の先に天井があるのだが)、にわかに笑みを浮かべた。
「…で、そこの…シオだったか?」
不意にグリードーがシオを見る。
完全に気を抜いていたシオはビクリと肩を揺らし、威圧感を感じながらもグリードーを見上げた。
「お前、俺達が怖くないのか?」
「…怖くはねぇよ。威圧感があるから、ちょっと苦手だが……」
「おい、うちのサーガを怖がらせんなよ」
シロンがシオの頭を撫でつつ、グリードーに言った。
グリードーは困ったというような表情を浮かべながら、グラスの中に入っているジュースを飲んだ。
「はいよ、お嬢さん」
カウンター奥から戻って来たダンディがシオにジュースの入ったコップを差し出す。
シオはコップを受け取ると、両手で包み込み、ゆっくりと口をつけた。
―なんか、威圧感が…。
「……そんなに目つき悪いのか、俺」
「元からだろ」
「なんか、ごめんな」