Calc.番外編

□空想世界とオモチャの心臓
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ネバーランド。
そこは子供しか存在してはいけない世界。
大人になる事を許されなかった、子供の世界。
そんなネバーランドの住人は『母親』を求めていた。
自分を愛してくれる存在が彼らには必要だった。

「ピーター」

「分かっとる」

周りに促され、握り締めたナイフを振り上げる。
目の前には泣きながら、「殺さないで」という母親の姿があった。
否、正確には母親役の女だ。
彼女は母親が欲しいとせがむ住人に頼まれ、ピーターパンが連れてきた少女だった。
今日はそんな彼女の20回目の誕生日である。

「じゃあな、母さん」

ピーターパンのナイフが彼女の胸を貫いた。
母親役の女がバタリと倒れる。
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