TOWマイソロ2&3
□お昼寝
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【ロックス視点】
「ねぇ、ロックス。シオ、見てない?」
「シオ様ですか?見ていませんが」
「そっか…。ありがとう」
お嬢様は本当にシオ様に懐いていらっしゃる。
シオ様もお嬢様を妹のように可愛がっておられる。
僕としてはとても嬉しい事だ。
「ロックス、シオ見てないかしら?」
アンジュ様を始め、誰もがシオ様を慕っておられる。
だから、彼女がいないとみなさま、どこか落ち着かない様子だ。
「いえ、見ていませんが…」
「おかしいなぁ…。さっき、戻って来たはずなんだけど…」
―捜した方がよさそうだ。
僕はアンジュ様と分かれた後、船内を飛び回った。
人とすれ違う度に「シオ、知らない?」と声をかけられた。
しかし、シオ様はいくら捜しても、見つかりませんでした。
「どこにもいない…」
僕は仕方なく、食堂へと戻った。
「ん?」
いつものようにキッチンに入った僕は誰かの気配を感じ、振り返った。
すると、そこにはシオ様がいました。
うつ伏せの状態でスースーと寝息を立てている。
「シオ様!起きてください!風邪を引いてしまいますよ!!」
僕はシオ様に向かって、言ってみるが、シオ様は起きる気配がない。