レジェンズ

□サーガの印
1ページ/4ページ

「つまり、そのレジェンズウォーって戦争を食い止めた後、あんたらレジェンズは世界に帰ったと」

シロンから昔の話を聞かされたシオはシロンに確認を取りながら、話をまとめていく。

「けど、何故かまた復活したって事、だよな」

「まぁ、そうだな」

シロンが金髪の髪を揺らしながら、頷く。

「前と違うってーと、昔の記憶があるって事くらいだな」

シロンの話によると、シロンは前に復活した時、昔の記憶がなかったらしい。
だから、ウインドラゴンとして、本当に目覚めるのが遅れたという。
今になってはなんともないが、過去の記憶がないというのは辛かったようだ。

「で、その他の四大レジェンズってのはどこにいる訳?」

「さぁね。俺にはさっぱり」

―あっさり言われた…。

シロンの素っ気ない返しにシオは一抹の不安を覚えた。
自分が風のサーガと言う者なのかは分からないが、シロンがそう言うには何かしらの理由があるはずだ。
それをシオは知りたいと思ったのだ。

「ブレイズドラゴンのグリードーとビッグフットのズオウ、それとグリフォンのガリオン、だったよな」

―メルヘンだな、なんか…。

シオはブルックリンの風景を眺めながら、頬杖をついた。
この広いブルックリンから、そのレジェンズ達を探さないといけないと思うと、正直気が遠くなる。

―でも、逆に目立つか。こんなデカイのがいたら。

チラっとシロンを盗み見る。
シロンは時計台の文字盤の上に腰かけ、シオと同じようにブルックリンの風景を眺めていた。

―にしても、なんでまた復活したんだろ…。

「ん?どした」

視線に気付いたシロンがシオに話しかける。
綺麗な青色の瞳が太陽の光を受けて、シオは目を細めた。

「…お前、かわい子ちゃんに似てるな」

「かわい子ちゃん?」

―言い方、キザだな…。

「あ〜、いや、こっちの事だ」

「ふぅ〜ん…」

シオは気にするなと言いたげなシロンを見て、興味なさそうに答えた。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ