Calc.
□全知全能
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「はぁ?七夕祭り?」
自由がソファに寝転がりながら、白兎に言った。
「何や、それ」
「知らないのかよ、お前」
「あ"?喧嘩売っとるんか、ヘタレ王子」
自由が皇を睨みつける。
皇はビクリを肩を揺らしたが、自由にビビった事を悟られないように必死でつくろう。
「七夕ってのは今日、つまり7月7日の事。んで、短冊に願い事を書いて、笹に付けたら、願いが叶うらしいぜ?」
「ほぉ〜…。ほんまやろうなぁ、それ」
自由が不敵に笑う。
その笑みはかなり不気味だ。
「珍しいね、自由が興味持つなんて」
「俺かて興味くらい持つわ、ボケ」
ソファから起き上がった自由はうーんと大きく伸びをした。
「他のやつらにはゆーたんか?」
「うん、姫とローには話したよ。千夜と一夜にはまだ話してないけど」
「なら、そいつらには俺からゆーとくわ。全員参加で行こーか、その七夕祭りとやらに」
自由はガラガラと窓を開けると、また不敵に笑い、空へ飛んでいった。
「……何企んでるんだ?あいつ」
自由が飛び立った後、窓際に来た皇は空を見上げて言った。
「さぁ?」
白兎はキッチンで皿を拭きながら、肩をすくめた。