てきすと2
□今日の土方くん
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今日、国語の古典の時間。
五時間目ともあり、皆眠いだのつまらないだの文句を言っていたが
珍しく居眠りをしている生徒を見かけた。
土方くんだ。
土方くん、銀魂高校三年生。風紀委員、マヨラー。
そして、俺が受け持つクラスの生徒。
そんな土方くんが寝ている。
なんと無防備な、いや、ここはちゃんと教師として起こすべきだウン。
「土方ー、おきろー!何てめー寝てやがるっ!」
「ん、」
あぁ、呻き声がとても色っぽく聞こえる。
女子達はいつもこれにやられているかもしれない。
「銀八...?」
「おい、せんせーをつけろせんせーを...っ!!??」
なにこれ
何で土方くんの顔がこんなに、近くに?
なんで土方くんの口が、俺の口に触れてるわけ??
ああ、そうか。
寝ぼけているのか。
そうじゃないとこの状況に説明がつかない。
そうだ、土方は寝ぼけているのだ。
「好き、だ」
まだ眠たそうな声でぼそりと呟かれた声に、目眩がした。