てきすと2

□あまいもの
1ページ/1ページ


ふんわり、浮かんだ雲にはぁっとため息を吐いた。
ああーあれ綿菓子みたいだなぁ、思うだけ無駄なのだが。
「銀ちゃーん。」
「んだよ」

「腹減ったアルー」
「金がねーから我慢しろ」

そう、今は金が無いのだ。
滞納していた家賃を払ったのは昨日のこと。
そして久々に入った仕事の依頼料を増やそうとしてパチンコに行き、全てをパーにしてきたのも昨日の話だ。

「銀ちゃんがギャンブルなんか行くからいけないアル!」
「すんませんでした...」

メッと言われ、頭に刺さる勢いでチョップを食らわされた。
痛い、がしかし。これも自業自得なのだ。
「あーあ、」
「何ため息ついてんだ」

「おわっ!?」
「おー!マヨ、どうしたアルか?銀ちゃんと乳くりあいしにきたアルか?」

「女の子がそんなこと言っちゃいけねーの」

今度は軽く神楽の頭にチョップした。
コツンと軽く音がなる。

「マヨ、このダメ社長なんとかしろヨ」
「どうした」
「昨日せっかく稼いできた金自分でダメにしてきたアル」

あーー!!!
ダメだって神楽ちゃん!

コイツにそんなこと言ったら、あ、でもこの状態だと有利か?
このまま飯位奢ってくれるんじゃねーの??

「それは大変だな」

来たっ 
それでそのまま...

「チャイナ、お前はメガネの所にいってろ」
「へ?」

「俺がコイツに、いい稼ぎ方を教えてやる」

土方がニヤリとイヤな笑みを浮かべた。
それが、銀時の背中に冷ややかな汗をしみださせた。
「なぁ、銀時」
「お、おーー...それはアリガトウゴザイマス」

「良かったアルな、銀ちゃん!」

私新八の所にお泊まりしてくるアル!
と、タイミング良く神楽が家から出ていった。
二人の間に妙な空気が流れる。

「さぁ、こっちこい」
「あの、土方クン。なにする気?」

「金がほしいんだろ?」
「うん?」

わざと疑問形で答えたのに、それを肯定と取ったのか、土方はガシリと銀時の手首を掴んだ。

「じゃあ、イイコトして金稼いだほうがいいだろう?」
「まっ、まて土方!!おまっ」

「大人しくしろ」
「う、」

ぎゃあああああああああああああっっっっっ!!!

万事屋に悲痛な叫びが響いた。
甘くない恋人。それも土方の愛の形。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ