てきすと2
□マヨとどっちが一番?
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ちょっとした悪戯心ってやつだった。
何にでもあり得ないくらいのマヨネーズをありったけかける土方。
もう彼にとって、マヨネーズは無くてはならない、ものなのだろう。
ふと、マヨネーズに向かってモヤモヤした気分になった。
(これって、嫉妬か?)
まさかマヨネーズに嫉妬する日が来るなんて思っても見なかった。
だが、そのモヤモヤは案外すぐにおさまり、また別の考えが頭に浮かぶ。
(ベタだけど、これ言ったらこいつはなんて答えるかな)
「なぁ土方クン」
「あん?」
「マヨネーズ美味しい?」
「あぁ、うめぇ」
「じゃあさ、俺とマヨネーズどっちが一番好き?」
なんて顔をしてくれるんだ。
まるで世界が終わると聞かされたような表情に、銀時は笑いを必死に堪えた。
「りょうほ...」
「どっちか一つって言ったら?」
今度は机にめり込むくらいに頭を抱えて悶える。
いや、マヨネーズとこんなにも悩まれるとなんとも複雑な気分だ。
余りにもその様子が可哀想に感じたため、
そろそろ救ってやることにした。
「俺のこと好き?」
「当たり前だろ」
「ずっと?」
「当然だ」
「じゃあそれでいいかな」
「な、んだよソレ」
いまいちこちらの思考が読み取れないのか、怪訝そうな顔を向けてくる。
それを見て、なんともおかしくなって、銀時は声を上げて笑った。