≦鬼徹書物・長編≧ そうだ、地獄に行こう!!

□【第二話】 小野篁
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「にしても、秦広王様から柊さんに関しての履歴書類が私のところに届いていませんが?」

「えっ?あっ………そうなの?おかしいな〜ぁ。まぁ、もう少しすれば、篁君が来るから、聞いてみるといいよ。」

鬼灯の質問に歯切れの悪い返答をする閻魔大王。訝しげな表情で、口を開こうとする鬼灯よりも先に柊が…。

「えっ!篁様が、来られるのですかっ?」

「………何か?」

「いっ、いいえ…。」
(鬼灯様と閻魔様に、性別詐称を口止めしなくちゃいけないのに〜ィ。)

内心、冷や汗をかきまくっている柊を、一段と訝しげに眉をひそめる鬼灯。…………と。


    ギイィ……ッ。

審判の間の朱色の扉が重たい音とともに開き、そこからまるでトウモロコシのヒゲのような頭をした男が一人現れる。

(って!言ってるそばから、篁様が来たぁぁぁッ!)
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