うたの☆プリンスさまっ♪

□想い描いた想像
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「トキヤはさ、もし、自分の妹を好きになったらどうする?」
「何ですか、藪から棒に」
「だから、もし、自分の妹を好きになったらどうする?って」
「その″好き″とは、一人の女性として、ですか?」
「うん、そう。恋愛対象として」
「家族愛のようなものならまだ理解出来ますが、肉親をそのように好きになるなど…。まぁ、私には兄弟がいないのでよく分かりませんが」
「そっかぁ」
「何でそんな事を聞くんです?」
「いや、この間映画で観たんだ。好きになった人が妹だったって話」
「なるほど…。それは、皮肉な運命ですね」
「まぁ、最終的にはやっぱり兄弟とかじゃなかったんだけどね。もし、おれがその主人公と同じ立場になったらどうするかなって、そんな事を考えちゃって。トキヤだったら、どうする?」
「肉親同士が愛し合うなど、世間の目から見れば少し異常な気もしますが…。一度愛してしまった人を、自分の気持ちを無碍にする事は出来ないでしょう。況してや、好きという想いは、そう簡単には捨てられないと思います。ですから私は、彼女が特別な人を見付け、幸せになるように願うしかありませんね。まぁこれは、妹という存在に限らず、ですが」
「そうかー…。トキヤは諦めるんだね」
「あなたはどうするのです?あなたは諦めないのですか?」
「おれは…、そりゃ、自分の妹を好きになったって知ったらショック…ではないけど、何かしら自分自身に衝撃は受けると思う。でも、トキヤが言った通り、好きって気持ちは簡単に捨てられないから、おれは毎日一緒にいて、同じ時間を過ごしたい。そしたら、家族だったら別にずっと一緒にいても大丈夫でしょ?」
「そうですね。音也の気持ちがそれで満たされるのであれば、それも良いのではないですか?」
「まぁ、仮定の話だからね。おれも、妹とかいないし。いや、妹みたいな存在はいたけど、血は繋がってないし」
「あぁ、施設の…」
「そう。あそこのみんなは、おれの家族だから…。うん、ありがとうトキヤ。話に付き合ってくれて」
「いえ、私の話が何かに繋がれば幸いです」
「よし!明日も学校だ!」
「明日、Sクラスは筆記のテストがありますが、Aクラスは?」
「Aクラスは、実技の試験があるよ。でも、ダンスだから大丈夫!」
「そうですか」
「お互い、頑張ろうね!」
「はい。では、おやすみなさい」
「うん、おやすみ、トキヤ」


思い描いた想像


そんな話をした、ある日の夜


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こんな長編が書きたいです

私様、登場していなくてすみません…m(_ _)m




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