夢小説「400年の願い」

□5 不安感
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 朝十時、その人物はやってきた。
「あっ! レビィ、お帰り!」
 ギルドの扉を開き入ってきたのは、レビィと言われた小柄な青い髪の女の子。
「ただいま」
「シャドウ・ギアの二人とクエスト行ったんじゃねぇのか?」
 ギルドの一員マカオ(昨日教えてもらった)が、椅子に座ったまま入ってきたばかりのレビィに問う。
 レビィは「先に家に帰ったよ」と言い、私に気づくと歩み寄ってきた。
「あなたは?」
「ドゥーシャ……」
「そうそう! レビィに聞きたいことがあるのよ!」
 ルーシィーは私のかわりに、昨日話したことを要約して話してくれた。
「――それで、似たような魔法陣の描き方をレビィなら知らないかなって」
「うーん、そうだなぁ……」
 話を聞いても、彼女は驚きも動揺もせず、変わらぬ反応だった。 そういう人なんだろう。
「魔力を抑えるかどうかはっきりは分かんないんだけど、それと似た感じの魔法陣の描き方が描かれた本を見たことはあるかも」
「本当!?」
「隣町の古びた教会でね」
「なんでそんなとこ行ったんだ?」
 グレイがまた服脱いでる。 しかし突っ込む人がいなかった。
「依頼の帰りに、寄り道しようと思って森の中を歩いてたら見つけたの」
 すごい偶然。 もし寄り道してなかったら見つけなかったんだろう。
「じゃあ行こっか」
 レビィが私の腕を握る。 強く引っ張られたので、バランスを整えながら立ち上がった。
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