Young Justice

□俺のロビン!
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レッドアローがマウントジャスティスにちょくちょく来るようになってから、ロビンと一緒に居る時間が長く思えていた。いや、実際にそうか。バットマンから任務の知らせが来ると、何処からともなく現れ、一緒に行くから驚きだよな。

「レッドアローってロビンセンサーでもあるのかしらね」

この前アルテミスがそんな事を口にしていた。俺はそれを聞いて笑ってしまったが、本当にそうだろう。だってよ、ロビンが学校に行って、終わって門を出た時に、レッドアローが待ってたらしい。センサーと言うより、監視カメラとかで見てるって方が有り得るよな。まぁ、そこまでしてたら、ただのストーカーだけどさ。



今日はロビンも俺も学校があった。つか、始まっちまったんだよな。………レッドアローって学校行ってんの?あの様子だと、行ってないよな。良いのかね。
俺は学校が終わると、走ってロビンを迎えに行った。俺が門の所に行くと、あの男がそこには居た。
「………レッドアロー」
「よう。なんだ、アルテミスを迎えに来たのか?」
「………」
本当にムカつく。何でこんな奴に、ロビンを取られなきゃいけない訳?
「いや、ロビンをな」
「……」
ロビンと言う単語を出しただけで、この目つきの代わりようだよ。おぉ、こわっ。
「………お前にロビンは渡さない」
「ふざけんな。ロビンは俺のものだ」
俺はロビンの親友だぞ!何も知らないやつに、ロビンを渡せるか!俺たちが睨み合っていると、ロビンの声が聞こえた。
「二人共、どうしたの?」
「いや、何でもない。帰ろうか」
レッドアローはするっとロビンの隣に行きやがった。
「なぁディック。これからちょっとだけゲーセンにでも行かないか?」
「あっ良いね!行こう!」
俺がロビンに話しかける隙を作らないようにか。そう言って二人は行ってしまった。
「あんたの負けよ」
隣からアルテミスの声が聞こえた。腕を組んで、ため息を付いていた。
「………何なの、あの二人。四六時中一緒に居るわよ」
「四六時中って……。まさか寝る時も!?」
「馬鹿っ!そんな訳ないでしょ!レッドアローはマウントジャスティスには住んでないでしょ!」
そうだった。そこをすっかり忘れていた。けど、やっぱみんな気付いてるよな。………何とか、それを使って、二人の距離を置く方法とかねぇかな………。と俺は良い事を考え付いた。





マウントジャスティスに戻って。
バットマンが居たので相談してみる事にした。
「レッドアローが?」
「ああ。あれじゃ俺達に被害がかなり来るしさ……」
「………ふむ」
俺は今までレッドアローが一緒の任務で、ロビンが危ない目に遭っていた事を話した。まぁ、いつも勝手に居なくなったり突っ走るのは、ロビンだけどさ。
「………俺からも、一ついいか?」
たまたまそこに居たスーパーボーイが、そう言っていた。
「確かに、レッドアローはロビンばかり庇ったりして、俺たちを見ていないんだ。だから困っている」
ナイスだ、スーパーボーイ!と、メーガンも話に入って来た。
「アルテミスも、任務に行けてないから腕が鈍りそうって愚痴を零していたわ」
だよな。そうなるよな。だからバットマン。レッドアローにマウントジャスティスに来る事を、禁止にしてくれ。
「………ならば、少しの間レッドアローは任務に出ないでもらおう」
って、少しの間だけっすか………。俺ががっかりしていると、あの声が聞こえた。
「俺が何だって?」
ロビンと一緒に、来やがったレッドアロー。
「レッドアロー、少しロビンを庇い過ぎだ。少しの間、ロビンから離れてくれ」
流石バットマン。ストレートに言うな……。まぁ、その方が良いんだけどさ。レッドアロー、はいはい、と言っていた。
「分かったよ。ごめんなロビン。暫く一緒に戦えそうにないな」
「そっか………」
あっ、ロビンがしゅんってなっちまった……。え、まさかお前レッドアローの事が……!?いや、そんな事はないよ、な。
「その代り、此処に居ても良いか?」
「………好きにしろ」
ちょっ、バットマン。それは許すの?俺が許せねえよ。
「んじゃロビン。君の部屋に行かせてくれ」
「うん」
うん、じゃねぇよ、ロビン。ちょっと待て。俺はもう自制が効かなくなっていた。ロビンの腕を、掴んでいたのだ。
「えっ……」
「待てよ」
「……キッドフラッシュ。お前にロビンを縛る権利はない」
「それなら、お前にもだろう」
俺はレッドアローを睨み付けていた。こいつに、盗られたくない。俺のロビンだ。俺がロビンを自分の方に引っ張った時だ。突然水を掛けられた。
「!?」
「二人共、頭を冷やせ」
水を掛けたのは、アクアラッドだった。
「ロビンが困っているだろう」
そうだけど……。いやだって親友が得体の知れない男に取られようとしてんだぜ?まぁ、知ってる人間だけど……。それでも、俺は嫌だ。
「……はぁ。レッドアロー、ここに居ても良いが、ロビンに変な事するなよ」
お、おぉう。直球に言うな。それを聞いてロビンはきょとんとした顔をしていたが、レッドアローはため息を付いていた。
「するかよ」
怪しい。絶対にしそうだ。こうなったら、こいつが此処に居る間ずっと監視してやる。俺のロビンに近付く奴は、誰だろうと許さねえからな!










END

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