TEEN TITANS

□飛ばされた先
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僕はまたスレイドの罠にはまってしまったんだ。そう、彼を必死に追いかけていたら、また仲間と逸れて……。

「待て!スレイド!」
スレイドが走る方向に向かって走っていた。そんな時、スレイドが光り輝く穴へと入って行ったから、僕も追いかけて入ってしまったんだ。けどそれがいけなかったんだ。
「ロビン!待って!それは罠ですわ!」
スターファイアがそう言った時には遅くて。僕はその光の中へと消えて行った。
「ロビーン!!」



「……ねぇ、この子、どっから入って来たの?」
「俺に聞くな。今取り敢えずバットマンに連絡したから」
「何だかナイトウィングの若い頃に似てるね」
声がする。それも沢山。僕はいつの間にか気絶していたんだ。そして目が覚めると、そこは僕が居た場所とは全く違った。
「あ、目が覚めたみたい」
「………うん?」
僕は起き上がり、辺りを見渡した。そこには知らない人が沢山いた。
「ここは……?」
「マウント・ジャスティスよ。あなたは?」
「ロビン」
「っ!!??」
その場にいた誰もが、驚いた顔をしていた。何故だろう。僕がきょとんとしていると、一人の男が僕に近寄って来た。
「………本当にロビンなのか?」
「うん。それよりも、スレイドは?」
「スレイド?」
誰もぴんと来ないらしく、誰?と言う顔をされてしまった。
おかしい。何故、誰も僕の事を知らない。それにスレイドもだ。あれだけニュースになってるのに。
「ちょっと良い。僕もロビン何だけど。お前、本名は?それに育ての親」
僕に似たその少年がそう話しかけて来た。名乗りたくないけど、この雰囲気だと離さないと命がなさそうだ。それに、スレイドとは無関係のようなので話して見た。
「……ディック・グレイソン。僕を育ててくれたのは……ブルースだよ」
「………本当にロビン、だ」
その少年はとても驚いた顔をしていた。勿論彼だけじゃないけど。
「ちょっと、ナイトウィングを呼んでよ。バットマンより分かりそう」
「ロビン。何を怒ってるんだ」
「五月蠅い」
ロビンと呼ばれた少年は僕から離れると、何処かへ行ってしまった。
「………あの、えと、バットマン、居るんですか?」
恐る恐る聞いてみた。すると居ると返って来た。
「けど君が知ってるバットマンじゃないと思うよ」
「え……」
「僕はインパルス。ロビンさ、君は他の世界から来たんじゃない?それも過去から」
「そんな馬鹿な……」
けど、そんな気はしていた。スレイドを知らないと言う時点で、おかしな世界だ。それに僕に似た人もいるし。
「……それが本当だとしたら、君が追い掛けてるヴィランも一緒に来たんじゃないのか?」
「そうだよ。だから僕はスレイドを追って、光の中に飛び込んで………」
その時、一瞬視界が歪んだ。僕、どうしちゃったんだろう。訳の分からない世界に来て、混乱してるのかな。
「ねぇコナー。この子の話、信じる?」
「………信じたくないが、信じるしかないだろう。ナイトウィングの個人情報を盗める程の力があるとは思えない」
「そうよね………」
僕はその場でバットマンを待つように言われた。その間、質問攻めに遭った。
経歴とか、色々。



そしてバットマンが来ると、また質問攻めに遭った。けど今度は二人きりになって。


それが終わると、僕はバットマンから改めて紹介された。どうやら僕の事を認めてくれたようだ。
「取り敢えず、彼を保護する事にした。皆、彼が元の世界に帰れる間、面倒を頼む」
バットマンからの意見にはやっぱり従うみたい。僕はその事にほっとしていた。
「あの、えと、暫くお世話になります……」
俯いている僕に、ポンっと肩を叩いてくれた人がいた。
「そんなにしょげるなよ?俺はキッドフラッシュ!宜しくな、ロビン。……じゃあ、紛らわしいんだよな。あ、本名で呼んでも良いか?」
「え、あ、どうぞ」
キッドフラッシュは、とても話やすかった。勿論、その他に、メーガン、スーパーボーイ、アルテミス。こっちのアクアラッドは、ちょっと苦手かな……。そんな事を考えてるうちに、ナイトウィングと呼ばれる男が、僕の目の前に現れた。
「……君が、過去の、しかも違う世界から来た、俺?」
「………らしいです」
「(まぁ、確かに、俺に似てるな……。声だって……)えっと、何て呼ばれてる?」
「ロビンがもう一人居るので、ディックで……」
「そうか」
そう言うと、ナイトウィングは、僕に背中を向けた。……彼も、僕の事が嫌いなのだろうか。そんな時だった。また、凄まじい光が、僕らの頭上で光っていた。皆が、何だ!?と騒いでる中、その光の中から、誰かが降って来た。
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