TEEN TITANS

□相手にされない日々
1ページ/1ページ


ここの所、ロビンがスレイドスレイド煩い。僕の事も気に掛けて欲しいのに、何でって言う感じだ。
「ロビン」
「うーん、後にしてくれ」
こんな調子だよ。僕がロビンの部屋に来ても、相手にしてくれない。ったくスレイドって本当に迷惑な存在だよな。僕のロビンを、あんた何かに取られるなんて。けど、今のロビンに何しても怒られるのがオチ。分かっているから、何も出来ない。キスしてやりたいのに、それさえ出来ない今。どんだけスレイド大事なんだよって、敵だから仕方がないか。最大の敵。
なぁロビン。スレイドを捕まえる事が出来たら、お前はどうなる?ここまで熱くなれる対象が居なくなったら、どうなる?僕は大丈夫だけど、君はどうなる?嬉しい?それとも、物足りない?それで悪事に手が出るようになるんだったら、僕は感心しないよ。レッドXの件は、まだ許してはいない。いくらスレイドの為だからと言って、悪党に一度なった君を、そう簡単に許せる訳ではないんだ。恋人と言っても、そこはしっかりけじめをつけてるつもりだ。

だから僕は思い切って、聞いてみる事にした。
「なぁロビン。スレイドを捕まえたら……奴が居なくなったら、君はどうする?」
「………どうするって、そんなの……」
それ以上喋ろうとしない君。やっぱりかと僕は思った。答えが出て来ないんだね。
「………ちゃんと、仕事をするよ」
「本当か?」
僕はロビンに近付いていた。
「本当に、ちゃんと仕事をするのか?レッドX見たいな事をしないって、約束出来るか?」
「っ………」
マスク越しでも分かるぐらい、ロビンの表情が分かる。
「ロビン……。僕は心配なんだ。君の事が好きだから」
「スピーディ……」
僕はいつの間にか、ロビンを抱き締めていた。
「君が悪の手に染まったら、バットマンの宿敵のジョーカーが絶対、君に目を付ける……。そうなるのが怖いんだ」
「………ごめん。そこまで計算してなかった」
「だろうな。だから………一人で突っ走らないでくれ」
ぎゅっと抱き締める。本当、ロビンが何処かに行ってしまいそうで怖いんだ。
「バットマンに、スレイドの事が知れたらとても恐ろしい……。僕にまで火の粉が飛んで来るね」
「………ごめん。内密にやるよ」
そう。バットマンには、直ぐに情報が行く。アルフレッドだっけ。あいつがバットマンに情報を流したりしてるから、困ったもんだ。まぁ、バットマンも情報収集に関してはスペシャリストだから、自分でも集めてるだろうけど。
「スピーディ。……君から見た僕は、今危険な場所にいるかい?」
「ああ。崖っぷちぐらいかな」
「崖っぷちって……」
はははと笑うロビン。俺はロビンから少し離れていた。
「………スレイドの事ばかり追い掛けてて、本当の目的を見失う所だったよ。言ってくれてありがとう。それこそ、ジョーカーのお世話になりたくはないしね」
そうだとも。僕も嫌だ。ジョーカーに狙われるロビン何て、見たくはない。だから、そこは僕が守らないとな。
「………よし、パトロールにでも行こうか」
「僕も一緒に行くよ」
「助かるよ」
そう言って、ロビンは僕の頬にキスをして来た。
「っ……!ロビン」
「たまには、ね」
何がたまには、だよ。全く……。だから好きなんだけどな。















END

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ