The sky which embraces you

□act4 ご飯食べましょう
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一通り買い物を済ませると、私の腹の虫がくぅ、と切なく鳴いた



隣を歩くカイトさんは苦笑い



『………///』



何となく居たたまれなくてそっぽを向いた



「よし、飯にすっか!」



そういってジンさんが入っていったのは少し古びた定食屋


年季が入っててなかなか味のある店だ


私の超直感もここは正解だと告げている


床についた油染みが歩く度にギュッギュッて鳴るのはいい店の証拠らしいよ



『美味しそうですね』


「この定食屋、穴場なんだぜ」



どうやらカイトさんも一緒に何度か来ているようで、二人とも店主とは顔見知りだった




「おぅジンさん、カイトさんいらっしゃい!
今日はツレがいるんだな」



『はじめまして!
私、夜空って言います!』



「おーおー
お嬢ちゃんこんな小さいのにしっかり挨拶できて偉いねぇ」



店主のおじさんは私をイイコイイコする



「お嬢ちゃん可愛いからおじさんコレあげよう」



カウンター席に座るお客さんが飴をくれた



『おじさんありがとう!』



にぱーっ、と子供らしい笑顔を見せればおじさんも笑う



「「(やっぱり二重人格……)」」



失礼な、処世術って言いなさい
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